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読了した書籍 (13) 〜「ホーダー 捨てられない・片付けられない病」

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「ホーダー」という耳慣れない言葉が気になり、サブタイトル「捨てられない・片付けられない病」とのつながりも疑いつつ、読み始めました。

ナショナル ジオグラフィックが軽い書籍の出版をしたものだと思うくらいに、昨今はやりの断捨離の延長線程度に考えて手に取ったのですが、まったくそうではありませんでした。衝撃的だったと言っても良いです。
ちなみに断捨離には興味がありません。
僕が妻に不思議がられているものは 1988 年以来、優勝をする度に保管をしている新聞くらいでしょうか。Mac もそうかもしれませんが…。

サブタイトルは仰々しいですが、訳者、春日井晶子 さんのあとがきに書かれている一文が、出版すべき理由を端的に表しているでしょう。

「ホーディング」や「ホーダー」といった言葉は日本ではまだ馴染みがないが、それが一般的に言われる「ごみ屋敷」では表現しきれない問題を抱えた病であること、そして OCD (強迫性障害) のひとつであるホーディングに苦しむ人が想像以上に多いことを (略)

ガラクタに見えるモノをためこむ行為のことをホーディング (強迫性貯蔵症) と言い、その方々をホーダーと呼びます。
アメリカでは人口の 2 〜 5 % がこの様な障害に苦しんでいるとあります。

真っ先に思いだしたことは、当事者の様な風でごみ屋敷に向かうテレビ局でした。
僕も行きすぎた好み程度にしか思っていませんでしたので、病であること、家族、健康被害にまで影響が及ぶことを考えてもいませんでした。

本書で取り上げられている事例は長年の研究により多彩で多面的に捉えた上で、典型的な例の原因、治療の可否、仮に家族がホーダーであった場合の対処とホーダーの回避行動について述べられています。
モノだけに限らず動物に対するホーディング行動も挙げられており、振り返れば日本でも起こっていることです。

そのそれぞれのホーディング行動のひとまずの行く末は、生命に危機を及ぼすほどのガラクタの山、居住地の問題、ゴキブリ、ネズミ、ふん尿等の衛生面の懸念、人間関係の亀裂という部分で目に見えてきます。
家族が片付けようとするものならば怒り出すため、モノとともに暮らすことを余儀なくされるのですが (もしくは離婚等) その苦悩は客観的なだけではなく、多くのホーダーと会った筆者の思いからも伝わってくる部分があることを感じます。
自宅に帰ってヤギ道 (モノが積み上げられた間の辛うじて通れる場所) は、正直、進みたくはありません。

ホーディング行動は治癒とは呼べない状況のことも多く、仮に治癒に至っても長い時間を要する様ですし、モノがあることが当然で、モノがなければなしえないことが多くある現代、またひとつ考えるきっかけになりました。

僕の様にあまり心理、精神分野に詳しくない方は、以下の略語を覚えると読み進めやすいと思います。

  • ADHD: 注意欠陥・多動性障害
  • ICD: 衝動制御障害
  • OCD: 強迫性障害
  • OCPD: 強迫性人格障害
  • PTSD: 心的外傷後ストレス障害

本書を読んだ限りでは、ホーダーはきっと目を通さないモノをためこんでいると思いますので、仮に本書を手にとってもそのままでしょう。
もし、周りにホーダーがいるのであれば一読すべきなのかもしれないですね。

片付けがうまくなることは書いていませんが、思考の整理としてだまされたと思って手に取っても良いのではないでしょうか。
ホーダーとは違うと言い切れるのかどうか、端々をかいつまむと、少々不安にさせてくれる書籍ではあります。

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