入院 35 日目〜趣味の時間

まれに 1 時間程度の「趣味の時間」があって、シーツ交換等、何らかの理由で患者を一斉に部屋から出したい時に設定されていると思われる。他のカリキュラムより出席率が高いので、効率的。
読書、映像鑑賞、書道、絵画、運動、数人でマージャンまで「趣味の時間」とは実にうまく名付けた。要するに何でも良い。

仕事が慌ただしかったとはいえ、基本的に出席は必須。
「趣味は仕事です」と集まる談話室に Mac を持って行くのは迷惑極まりない。嫌な人だ。
日曜日に続き、途中になっていた高野秀行 さんの「西南シルクロードは密林に消える」でともにジャングルをさまようことにした。

「ジャラジャラ、ジャラジャラ…」「○× !」と木々がこすれ合う音、何かを捕獲した様な音が聞こえる。
子供の頃の、道路の白線を外れたらサメに食べられる、もう、それと同じ発想か。
ふと目を上げれば、書写にいそしむ人もいる。
すぐにいろいろと気にならなくなり、インド国境を越えるあたりで時間。

入院をして常にだいたい知らない人がいる環境ができた。知らなかった街を毎日の様に歩く。
自宅で仕事をして、何かがあれば出かけてという日常は、少し出なさすぎたのかもしれない。適応性の低下。

西南シルクロードは密林に消える

このノンフィクションは、単行本 2003 年刊行後、文庫本 2009 年刊行の割に Kindle 版が 2016 年と、他作を読んでいるうちにすっかり遅くなってしまった。

「シルクロード」とはいえ喜多郎 さんの「シルクロード」が脳内で流れる内容ではない。
僕の知っているシルクロードとは方向が違う。NHK で見た映像とも違う。シルク発祥の地「らしい」程度。

「オレが言っている西南シルクロードっていうのはその二つとは全然ちがうんだ。四川省の成都を出発して、ビルマ北部を通って、最後にはインドに着く」

その成都から始まる密林地帯、そこに住む少数民族、ゲリラ。人と人の 4 か月における陸路での話。

この前年にアウンサンスーチーが自宅軟禁から解かれる。
読めば分かるが、この頃から少数民族問題は存在している。
ロヒンギャへの対応が国際的に問題視されている様に、彼女の少数民族に対する対応は重要。
個人的には、彼女がそこに興味がある様に見えないけれど。

結局、そこにあったのは「道」ではなく「人のつながり」である。

「西南シルクロード」は道であり地域であり、それぞれの民族の言葉も通じたりしなかったりするも、不思議と進んでいく。
本人が「運ばれた」と書いている様に、シャン人、カチン人、ナガ人が「変な日本人」を移送する。
終始、笑いながら、心配になりながら、人の描写を通じて文化に触れられる一冊。

今日の行程他は、以下。

  • 検温
  • 血圧測定
  • 趣味の時間

2.5 km、4,370 歩、上った階数 8 階。

朝食

  • 白飯
  • 里芋の煮物
  • 昆布
  • 梅干し

昼食

  • 白飯
  • 和風ハンバーグ
  • サラダ
  • 漬物
  • バナナ

夕食

  • 白飯
  • 白身魚のあんかけ
  • エビチリ
  • おひたし
  • 牛乳