元入院患者が「失踪日記 2 アル中病棟」を読んだ

なんとなく本屋で昨年末に亡くなった吾妻ひでお さんの「失踪日記 2 アル中病棟」を手に取る。
ちなみに「アル中」は現在では不快用語。

2018 年 11 月 1 日に僕もアルコール依存症により、井之頭病院に入院をするわけだが、時代か H 病院との違いか、描かれている様な殺伐とした環境ではなかった。同じ三鷹市内の様。
たまに廊下にウンコは落ちていた。
廊下にウンコというのは日常では無いので、ふと凝視をしてしまう。臭い。
ナースステーションで「ウンコ、落ちています」と人生初の言葉。そもそも初めてのことばかり。

入院に関してはこのあたり 54 日間で触れている。

入院 53 日目〜アルコール依存症

守秘義務はあるので、書ける範囲で。
初日から集まりに呼び出されてなんだか酒臭いとか、ごみ箱にカップ酒の空き瓶が入っているとか、スリップ (再飲酒) をして帰ってきて一画から出られなくなる人とか、子供に酒を持ち込もうとする親とか。1 週間の頃には基本的に医師と看護師以外とは関わらない様にした。この部分は筆者と違う点。十分に殺伐 ?
外出に制限があるだけで、基本は自由。入院に際してそれほど構える必要はないだろう。風呂は毎日。
まあ、個室しか空いていなかったので、そういった環境をつくれたのかもしれない。
もっと部屋から出ることを勧められてはいたとはいえ、基本的に座っていても最終的に飲酒自慢を聞かされるし (病棟、共通の話題) つまらない。散歩に行っていた方が有意義。
一人だけ先に退院をした年下の女子とは何かと話をしたかな。
恐らく 20 代だったと思うのだが、退院に対する意欲を感じた。同じ時期に再入院をしなければ会うことはないだろう。
入院 3、4 回目や長期で仕切るオッサンはきっとそのままだろうなと。だいたい、入退院を繰り返している人が偉いという風潮が気持ちが悪い。

そういえば、作中にも出てくる卒業論文の様なもの「体験発表」は、作文だけ置いて出てきてしまった。一人一人の表面上の感想は要らない。
本当に入院当初は字が書けなかった。商売柄か、赤字等で元からくちゃくちゃとした字を書くが、子供の中間試験だったか、総評はいまだにまったく分からない暗号。実に精度の高い暗号化、その頃の僕が不在のため復元不可能。

最初の頃「むずむず脚症候群」と言っていたのだけれど、あれは認めたくなかっただけだろう。もちろん、ずっとその症状で悩まされてはいたのだが、入院は「アルコール依存症」と、とにもかくにもこの病気の人は認めたがらない、飲みたいから。
僕は断酒会も AA (アルコホーリクス・アノニマス) も苦手、行かない。家族に支えられているなと思う。

入院を考える、もしくは家族が考える様になったら、まずは処置が必要なので (絶対) 時代は違えども根本は同じ、何らかの不安を抱えている方は読んでみてはいかがでしょうか。

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