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読了した書籍 (6) 〜「沈没船が教える世界史」

なかなかまとめるための時間を確保できなく、久々の「読了した書籍」です。
今回はランドール・ササキ さん著、水中考古学「沈没船が教える世界史」になります。
3 カ月ほど前に読み終えていたので、パラパラとめくりながら書きます。

本書は、まだ日本でなじみの薄い水中考古学の世界を一般的にわかりやすく紹介することを目指して執筆した。

こうある様にあまり専門用語を用いることなく、非常に分かりやすく、ワクワクとする一冊となっています。

  • 序章 – 漁師たちの発見
  • 第 1 章 – 大航海時代とカリブの海賊
  • 第 2 章 – ヨーロッパを作った船たち
  • 第 3 章 – 沈没船が塗り替えるアジアの歴史
  • 第 4 章 – 沈没船発掘マニュアル
  • 第 5 章 – 新しい真実を探して
  • 終章 – 海を愛するすべての人々へ

世界史には久しく触れていないので、懐かしい人名、単語が見られますが、世界史と言うよりも物語として読み進めることができると思います。

こうした有機遺物は、特別な場合を除いて陸上ではほとんど見つかっていない。有機遺物の保存に適した、水中という環境ならではの発見だった。

ここに沈没船がそのころの時代を映す部分があります。
コショウを始め、紀元前 70 〜 60 年ころと思われるワインが発見される、11 世紀にはガラスのリサイクルシステムがあった等々。
それぞれの時代背景にも触れられています。それ自体はすでに中学生、高校生のころに学んだことなのですが「沈没船」という存在が明らかに事実を突きつけてきます。
これは、もう、面白いというほかありません。

第 4 章「沈没船発掘マニュアル」は、水中考古学のタイヘンさに触れています。
事前調査に 2 〜 3 年、発掘作業に 4 〜 6 カ月、保存処理に 10 〜 15 年 (ここに驚きました)、分析・研究に 3 〜 5 年、それでも発見内容を読むと分かりますが、これだけの膨大な時間、それに伴う費用を考えても、必要な学問と感じます。
あえて発掘しない選択にも驚きました。
ただ、日本ではまだ文化財保護法が水中には適用されないのですね。

「沈没船はタイムカプセルである」という言葉に納得するとともに、この分野に関する書籍がもっと増えてくると楽しみも増すのではないでしょうか。
日本の海の歴史ももっと知りたいですね。

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