化学で転んだばかりの僕は科学の本を読んでいた。この書籍「宇宙は何でできているのか」は物理の話。
副題が「素粒子物理学で解く宇宙の謎」
本書はやさしい文体と楽しい例え、表現が宇宙に引き込ませてくれる。
以下は第 1 章に書かれているだが、僕は太陽を、星空を見ながらもこういった基本的なことを忘れて生活しているので、順に把握していくことにした。
ちなみに、地球からもっとも近い恒星である太陽までは、1.5 億キロメートル・ここまで離れると単位が 1 つ上がって、「8.3 光分」となります。つまり、私たちが見る太陽は 8.3 分前の姿ということ。
まず、素粒子、小さなものから大きなものを解明していくという部分が入り込みやすい。
簡単に触れると、第 2、3 章はアインシュタイン理論の証明から始まるさまざまな研究内容、第 4 章以降が理論的な説明と将来を見据えた内容となっている。
かいつまんで触れても、僕の力量では簡潔なものを膨大にさせる可能性が大きいので、少しでも宇宙の構造に興味がある方は手に取ることをお勧めする。
後半にさしかかると、やはり少々難解な部分はある。
それでも、大型加速器と月、TGV の関係や「天使と悪魔」に触れたりと、理論一辺倒ではなく研究にまつわる話にも触れており、飽きさせない。
難解な部分に関してはすべてを理解しようとするのではなく、軽い気持ちで読み進めれば良いと思う。
宇宙を知ると言うよりも素粒子物理学を中心に宇宙を知ろうとしている人たち、研究とその歴史の一端に触れるための書籍としてとらえると良いのではないだろうか。
そこにまだ解明されていない宇宙という楽しい存在が見え隠れしている。
できる限り数学を使用せず、物理学を前提とした哲学的なにおいを感じ、非常にワクワクとする。
本当に宇宙を「知る」ことを考えれば数学は避けて通れないものなので、その部分を省きつつもここまで分かりやすく、分かった様な気持ちにさせてしまうことで、読者が興味を持つきっかけになる良書だろう。